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着物で御見舞い [平和ネタ]

こんばんわ。

今は、風が涼しくて嬉しいです。
今日は、ゆっくり寝れそうです。

この時期に、東から吹いて来る風は、心地よいことが多くて、
海から吹いてくるのかな?こんな所まで来ないか?なんて思ったりしてます。


さて、昨日で最終回した「女系家族シリーズ」ですが、
もう一つ書きたくなってしまったので、追加します。

これで最終ですので、ご辛抱下さいマセ。


えーと、女系家族の中では、三人姉妹と伯母さんで、
お出かけをするシーンが、数回ありますが、その中で、

これぞ、女系家族の真髄と思った所は、

四人揃って、お妾(めかけ)さんの家に御見舞いに行くシーンです。


タイトルの四人は、遺産相続のために、個々に腹の探り合いをし、
かなり、大胆に自己主張しているわりには、あることで、団結します。

お妾さんへの相続は、住んでいる家だけなのだけど、
その子供には、相当の額が流れるので、それをくい止める事。

まだその子供は生まれておらず、お妾さんは妊娠中。

でも、コノ四人には、都合よく、お妾さんが妊娠中毒症になってしまい、
日常生活もままならなくなったので、

本当に、そのような状態なのか、四人で確かめに行くのです(怖っ[8]


この時点で、生まれる子供の父親が、自分の父親である証拠など、
ないに決まっている、そう言いながら、それでも行くのです。


その時の恰好が、

伯母:結城の黒地と 紗の無双の羽織(御寮人らしい渋い感じ)
長女:薄紫の匹田しぼりと 臙脂の唐草の本綴れ
次女:黒地に朱の菱を縫い取りにしたしとやかで品のある着物と
    七子織りの錆朱の袋帯
三女:鴇色の本草染めの着物と 白地錦織のあしらい帯

それぞれに趣向を凝らした華やかな装いで、物見遊山にでも
出かけるような豪奢な着物を着揃えてのお出ましです。

一言でいうと、とても見舞いに行く格好とは、思えません(@_@)

お妾さんには、かなり失礼で、当てつけているけど、
でも、素敵ですよね。こんな格好。

itomakiだったら、次女の着物と帯がイイなって思います。


本編では、この後、母体も危ないなら中絶しろとか、

次女の行きつけの産婦人科の医者を呼びつけて、
無理やり診察したりと、地獄絵を想像させるような内容となります。

意外だったのは、伯母と次女は、
長女が、中絶を強要する態度を、とがめたり、なだめたりして、

結局は、産むも産まないも自分で決めることとなり、帰って行きます。


うふふ。最後知りたいでしょ?

最後はね、お妾さんが男の子を産むのです。

その子は、胎児のうちに、婿養子に認知されていたので、
相続権が発生し、姉妹の半分の額の遺産がもらえることになります。
(全体の1/7の額)

そして、お妾さんが持っていた、最も日付けの新しい遺言状には、

長女と三女は、家を出ること(嫁に行くこと)、
次女は、店を継いでも、妾の子が成人したら共同経営にすること、

この先、女系を固く禁止することが書かれていました。


女系家族を終えんさせ、男系のくさびを打ち込んだこの男、

四代続いた女系家族の婿養子になり、女の傲慢と冷酷に耐えしのびぶうちに
くすぶるような憤りの火が燃えてきたに違いない。

ある意味、
陰湿ともとれる内容から、itomakiにも、のろいの声がいんいんと聞こえる気がする。

男も女も怖いなぁ

一部あとがきを引用しました。

またね。
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鉛

こういうドロドロ系は嫌な気持ちになってしまうのについ見てしまうんですよ・・・結末まで書いてくれて良かったです(^_^;)
by (2012-07-19 21:21) 

こっちゃん

こんばんわ。
楽しくブログを読まさせていただいております。
特に女系家族。
以前コメントさせていただいたように、婿養子である私。
実家も女系家族(実家の父も婿なのです)、今の家族も女系家族(こちらの父も婿養子)です。
また別の意味でも興味津々。なんせ遺産相続が中心じゃないですか。
遺言状も出てくるし、ブログを読みながら遺留分請求すれば、寄与分はあるのかとか、愚痴愚痴。
よくあるパターンは、遺言状隠し。気をつけましょう、ばれたら相続権は無くなるは色々大変です。

でも注意して欲しいのは、認知の法律的効果が生じるのは出生してから。
相続権は胎児でもあるのですが(これは民法上の例外です)、出生しないことには正式な権利が生じません。

後出来るね、大番頭。
相続財産の事前横領(笑)
相続執行人失格ですね。
なかなか楽しそうな物語です。
よろしければ、作者を教えていただけますか?
by こっちゃん (2012-07-19 22:38) 

pn

うん、怖いねぇ。
by pn (2012-07-20 06:37) 

itomaki

鉛さん、久しぶりに本を読んだ気がします。活字もいいモノでした。
最後がわからないからといって、
読もうと思う人がいると思えなかったので、書いちゃいました(笑)
by itomaki (2012-07-20 22:47) 

itomaki

こっちゃんさんが、生まれおちてから、
そんなに女系家族にどっぷり浸かっているとは思いませんでした。

胎児を認知してもらって、生まれてからすぐに役場に何かを届けていました。本の中では、非嫡出子として認められたことになってましたけど、相続権との違いは、わからないので、スイマセン。

大番頭の横領は、できる婿養子に見破られたのであまり横領できなかったように思い出します。でも、わざと相続執行人に選んだのだと思います。

作者は 山崎豊子さんです。
by itomaki (2012-07-20 22:58) 

itomaki

pnさん、ねー、怖いねぇ。
by itomaki (2012-07-20 22:59) 

こっちゃん

ありがとうございます。
by こっちゃん (2012-07-23 13:16) 

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