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別染め、別柄付けの着物に思う [着物のこと]

こんばんわ。

今日も暑かったです。昨日も、その前も暑かったです。

梅雨が明けたとニュースで見ましたが、雨が降っています。
降ってくれた方が、気温が下がるからうれしいのです[雨]


さて、日曜日にブログを更新したのだけど、途中でロックしてしまって、
泣く泣く「閉じる」を押したのが、とても悲しかったです。

その時の内容を思い出しながら書こうと思います。

もう「女系家族」を読んだのが、遠い昔のような気持ちです。
ですが、覚えている限りで書きますので、間違っていたら謝ります。


では、では。

<1>
次女は、長女の結婚の支度が、たいへん高価だったことを思い出し、
相続金から差し引かせようと思い立ちます。

そのために、出戻りした時に持ち帰ってきた結婚の衣裳を検めるシーン。

長女の持っていたシタクは、
千総の別染め、織りは別注の柄付けであって、

糸の撚りや刺繍の細やかさを見ると、重みがあって、凝っていて、
それに比べて自分の時の支度は、手軽で影が薄い印象を受けていました。

あー、そういう所で、着物の善し悪しを判断するんだ~と思ったりして。

千総というのは、京都の老舗の染めもの屋で、現在も存在しています。

「誂える」というのは、着物を自分サイズに仕立てることだけではなく、
自分の好みの色柄につくることが贅沢で、ステイタスとされたんだと思いました。


<2>
三女が伯母と高島屋の着物の展示会に出かけたシーンで、
三女は、あまり興味がないような態度ですが、

伯母がこう言います。

今は洋服の方が興味があるかもしれないけど、そのうちに
「一品モノの良い染め織が欲しくなる(から買っておいたら?)」


ありふれたものでは、満足できなくなっていて、
オリジナルの染めや、織り柄が欲しくなるのだなぁと思いました。

ちなみに、二人が行った6月の展示会は、

薄物の訪問着、絽、紗、夏大島、塩沢、越後上布、
絽綴れなどが並んでいるという設定で、

「いかにもお妾さん」という着こなしの女性が、
薩摩上布を買いに来るシーンも何故か、書いてありました。


そして、気になる三女の恰好は、
臈纈(ろうけつ)染めの紗と草花調の袋帯、ということなので、

これもかなり上品なお支度でおまっさ。


<3>
長女が、告別式以来、久しぶりに踊りのお稽古に出かけるシーンで、
女中に言います。

「いつもより、ハデな着物(おべべ)を出してほしい」と。

出された着物は、別誂えではないと思うけど、
加賀友禅と袋帯、若紫色のぼかしの羽織りでした。

あー、派手なおべべは、加賀友禅なのか~。ステキ[ひらめき]

派手な着物というのは、原色を使っている訳でもなく、
意外性のある取り合わせをしている訳でもなく、

俗に言う「上品」で、自分の高揚する気持ちに沿うものかもしれないな。
と、思いました。


皆が着物を着ていれば、柄ゆきや色目に流行りがあることが
分かると思うけど、

今のような時代では、何が良くて、何がカッコ悪いのか、
共通の認識を持つのが、難しくなっていると思う。

だから、呉服屋に行っても、何を選んでいいのか分からなくなっている。

itomakiも、
こんな色のこんなボカシに染めて頂戴」って、
オーダーしてみたいもんです。


今日も、写真ナシです。

日曜日にお出かけした時に寄ったブルーベリー農園のソフト。

DSC00358.JPG

ジャムの果肉がおいしかったです。

またね。
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コメント 2

pn

べべって久しぶりに聞いた(笑)。
派手とは高揚する気持ちに沿うってトコに感動しました。
今の気持ちに合う物を着ますもんね。俺は着たきりだけど(汗)。
by pn (2012-07-17 21:22) 

itomaki

pnさん、コメントありがとう。かなりマニアックな内容なせいか、
コメント一人って久しぶり(~_~;)
ありがとね。
by itomaki (2012-07-18 21:55) 

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